泰洋産工、電食防ぐコーティング

2022年11月7日

 泰洋産工㈱(大阪市、小山文夫社長)は、緩み止めファスナー「ナイロック」をはじめ、「ナイコート」「ナイシール」「ナイテンプ」「プリコート」など、幅広い分野のシステム加工を手掛けている。2年前から電解腐食(電食)防止コーティング「ナイシールド」の開発も開始。これは、従来の電食防止方法を飛躍的に改良する製品だ。
 航空機や自動車、高速鉄道部品の締結は、将来的に新締結素材であるアルミやマグネシウム、炭素繊維樹脂(CFRP)への活用が主流になるとみられている。一方でこれらを用いる締結素材について、締結部品との電位差による電食の問題発生も見込まれている。
 ナイシールドは、米国ナイロック社が独自特許技術によって開発した電食防止コーティング製品。GM社規格で15年の車両設計寿命を実現(従来は4000時間が主流)し、防錆性能を強化した。均一皮膜厚みが、ねじ座面や首下軸部にコーティングされ、皮膜表面を安定しながら管理できる。繰り返し使用しても性能を維持。皮膜表面が薄膜均一管理されているので、六角レンチやトルクス穴に支障が起きない。
 同社では自動車メーカーなど、電食防止に関心の高い業種での導入を目指している。
 同社の主力商品であるナイロックは、ナイシールドと同じく米国ナイロック社が開発した加工技術。ねじ部にナイロンを塗布しており、強力な緩み止め効果を発揮する。雄ねじ、雌ねじ共に加工でき、繰り返し使用することができる。
 プリコートは、独オムニテック社の独自のカプセル配合技術による〈固着短時間・棚寿命(4年)〉を成し遂げた欧米自動車業界の採用例が最も多い加工品。生産ラインでの塗布工程が不要で、作業性が大幅に向上する。
 ナイコートは溶接火花や塗装など、様々な場面でねじ山を保護するマスキング剤。受注は自動車など製造業で広く使用されている。ナイテンプは高温に耐える戻り止めシステム加工。繰り返し使用しても、高いゆるみ止め能力を維持する。ナイシールは、ねじ部からの油漏れや水漏れ、浸水を防御するシステム加工だ。
 同社はこれらの加工技術により、ねじの緩み止めや繰り返し使用といった技術革新を続けている。