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政治と経済・産業の再チャレンジ

10月22日に投開票が行われた衆議院議員総選挙では、自民党が単独過半数以上、公明党との連立与党では3分の2以上の議席となり、開票を報じる特番では候補・議員達の悲喜こもごもな選挙活動の様子が見られた。「政治家(議員)は選挙に落ちればただの人」とは云われるが、政治家は「任期満了による選挙、もしくは解散による前倒しでの次の選挙まで」という就業期間の定められた契約雇用の職業だ。

与党・野党とも衆参の両議員が前回の選挙以降、暴言・失言をはじめ様々な不祥事を起こしてきたが、再度当選できた現職議員はそれを含めての今までの仕事ぶりを鑑みられて、有権者から雇用契約の更新(再雇用)といえる。小選挙区比例代表並立制という「小選挙区(地域)としての民意+国政(全国区)としての民意」の測り方により、当選した議員達にはその地域や党の代表として、有権者達から議会(国会)へ送り出されており、その期待に応えて欲しい。

一方で経済・産業界、最近でも某製鉄メーカーや自動車メーカーの不正があり、今まで製造業以外にもあらゆる業界で不祥事があったが、その後も倒産せずに継続している企業の共通点を考えると一定の規模・ブランドを持った企業ならば、極端だがそんな事が無かったかのように℃幕ニを継続でき、さらに会社規模が大きい為に倒産や事業停止の際に周辺の取引先に対して影響が大きい場合は、公的資金注入の様な救済措置まである。

しかし思い出されるのは、日本ねじ商業協同組合連合会の渡辺昇前会長が任期中会合において「大企業の不祥事が相次いでいるが、我々のような中小企業が規模は違えど同じような事をやらかしたら、取引停止で一発で倒産する。オーナー社長であろうと雇われ社長であろうと、経営者には責任を取る姿勢・覚悟が必要だ」とよく挨拶で話していた事だ。

不祥事では無く当事者に非が無くて問題が起きたとしても、再チャレンジする気があったところでチャンスがあるとは限らない。政治家には支持基盤や出馬時の費用・供託金の工面、そして党の公認・推薦、企業には経営資本・ブランド等、チャンスに必要なものの時点で格差があり、再チャレンジする事自体が簡単なものではない。

平成6年の新進党連立政権や平成21年の民主党政権時に、下野して冷や飯≠食った自民党。安倍晋三首相は平成18年の第一次安倍内閣において再チャレンジ出来る社会≠掲げていたが、自分達が政権交代という再チャレンジに成功したならば、今後自民党政権で問題が起きた際には、ライバル(野党)も再チャレンジに成功する可能性がある事を忘れないで貰いたい。

2017/10/30 金属産業新聞